コラム0280:知恵と工夫! 強さを装着! 『アイアンマン』
■とりあえず見て!
近年、ハリウッドの大作映画といえばアメコミ原作映画が頻繁に公開されるようになりました。
これまで僕が観た中でも面白い作品がたくさんありました。
一方で、
●アメコミヒーローものに抵抗感があってあまり観てない
●あまり楽しい作品に出会えてない
●何から観れば良いか分からない、大量に観るつもりもないし……
という方もまだまだいらっしゃる事かと思います。
そこで僕なりに、とりあえず1本だけ観るならコレ! というオススメ作品を紹介したいと思います。
■おちゃめな社長とテロリストたち
『アイアンマン』
2008年の作品。
天才科学者で大富豪の主人公トニー・スタークが、自ら開発したパワードスーツを装着し活躍する映画です。
ヒーローものを観ない人にもオススメしたい理由は、ヒーロー要素を差し引いてもワクワク感満載の傑作SFエンターテイメント映画に仕上がっているからです!
軍事兵器を製造する大企業スターク・インダストリーの社長トニー・スターク。
自ら最新兵器を開発してきた天才的頭脳を持つ彼が、砂漠でテロリストに捉えられた。
テロリストはトニーに、解放されたければ強力なミサイルを製造しろと迫る。
トニーは取引を承諾したと見せかけ、与えられた材料でパワードスーツを製造し脱出を企てる……
この導入部ですでに明確なツッコミポイントが1つ。
いや人質がパワードスーツなんか作り始めたら速攻でバレるでしょ、と。
でも部品はバラバラに作って最後に組み立てるから大丈夫だよ、設計図もちゃんとバラバラに書いてるよ、と。
そんなもんか?
テロリストたちも
「これ聞いてたミサイルと形違くね?」
「改良したのかも」
と。
いい人かよ。
■ワクワクが止まらない
そんなガバガバぶりも、出来上がったパワードスーツを見たらもう気にならない。
ありあわせの鉄屑を組み合わせて突貫で作った感満載の無骨な姿!
胸にはパワー源のアークリアクターが青く光る!
起動にはノートPCの補助を得て数分かかる、不便なんだけどハイテクな雰囲気。
観てるこっちは、早くそれ着て動かして! ってワクワクしてくるんです。
なんとか脱出に成功し生還したトニーは、自ら経営する会社スターク・インダストリーのラボで、人工知能ジャーヴィスのサポートを受けながら、次なるパワードスーツ“マーク2”の製作に着手する。
ハイテク設備を活かした3次元CG ホログラムでの設計。
各パーツの製造。
パーツ毎の単体テスト。
四肢の飛行ユニットの結合テスト。
そして全体組み立て、自ら装着しての総合テスト。
テストで明らかになった課題への対策検討を経て、マーク3の製造に着手……
この展開1つ1つが、とにかくワクワクの連続でたまらない!
この展開を可能にする“天才科学者にして大富豪で社長”という主人公トニーは、さらにユーモアと破天荒さと繊細さを併せ持つ、非常に魅力的なキャラクター。
サポートする人工知能ジャーヴィスとの会話もカッコいいわ楽しいわでたまらない!
ヒーローものにそれほど関心がない人にもお勧めしたい、純粋に映画として面白い『アイアンマン』。
ぜひ観てください。
(新規 2017.01.01)